あらすじ
『時効が成立した事件を“趣味で”捜査する総武署時効管理課の警察官・霧山(オダギリ ジョー)の活躍を描く、新しいコメディーミステリー。“時効成立した事件を趣味で捜査”という斬新な発想を軸に、“霧山VS逃げ切った犯人”というミステリー要素と、そこかしこに散りばめられた笑いのエッセンスが共存するドラマ。脚本・ 監督には三木聡、岩松了、園子温、ケラリーノ・サンドロヴィッチら、映画界・演劇界の奇才たち。映画、ドラマ、CMなど多方面で活躍するオダギリが、彼らとの豪華コラボレーションを実現する。何となく見ているうちに、何となくやみつきになってしまうドラマなのだ!』
作品考察・見どころ
黒澤明監督が古典芸能の勧進帳を鮮烈に再構築した本作の白眉は、原作にはない足軽の男を狂言回しとして投入した大胆な脚色にあります。厳粛な能や歌舞伎の精神性を継承しつつも、エノケンの軽妙なパントマイムが加わることで、武士道の自己犠牲が持つ滑稽さと悲劇性が、現代的な批評性と共に浮き彫りになります。
大河内傳次郎の重厚な弁慶とエノケンのコミカルな動揺が対照的に響き合い、心理戦に唯一無二のグルーヴ感を与えています。映像でしか成し得ないこの「静と動」の融合は、封建的な忠義心を人間味溢れる視点で脱構築しており、観る者を極限の緊張感から解放へと導く、映画の魔法が詰まった傑作です。