あらすじ
平凡な高校生の山本陽介は、買い物の帰り道にチェーンソーを持った男と戦う女子高生の雪崎絵理と出会う。 絵里は、チェーンソー男と遭遇した時から突如常人離れした身体能力が発現し、それ以来不死身のチェーンソー男と互角の死闘を繰り広げているという。 いくら攻撃をしても全く倒せないチェーンソー男をめぐり、陽介の日常が大きく変わろうとしている……。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、若者が抱える言葉にできない閉塞感や虚無感を、チェーンソー男との闘いという荒唐無稽な寓話へと見事に昇華させた点にあります。市原隼人が放つ泥臭くも圧倒的な生命力と、関めぐみの凛とした佇まいが、非日常な光景の中に鮮烈なリアリティを吹き込んでいます。観る者の内側に潜む「漠然とした不安」を肯定し、共に戦ってくれるような優しさがこの映画には宿っています。
三浦春馬が放つ刹那的な輝きは、物語に切実な哀愁と深みを与えており、若さゆえの脆さと爆発力が同居する演出は圧巻です。理屈を超えた不条理な戦いを通じて、ただ生きることの美しさを突きつけるメッセージ性は、今なお色褪せることがありません。閉塞した日常に鮮やかな一撃を加える、瑞々しくも破壊的なエネルギーに満ちた青春映画の金字塔といえるでしょう。
映画化された原作や関連書籍を読んで、映像との違いや独自の世界観を楽しみましょう。