デヴィッド・ボウイが演じた架空のスター、ジギー・スターダストの最期を刻む本作は、ライブ映像を超えた神話の記録です。D.A.ペネベイカーのカメラは、煌びやかなボウイとミック・ロンソンの無骨なギターが火花を散らす熱量を完璧に捉えています。スクリーンから溢れるのは、時代の寵児が自らの分身を葬り去る瞬間の、残酷なまでの煌めきです。
虚構と現実が混ざり合うステージはロックの演劇性を高め、ボウイの妖艶なカリスマ性が観る者を異次元へ誘います。絶頂期に自らを抹消する潔いメッセージは、永遠に色褪せないロマンティシズムを放っています。これは一人の芸術家が魂を脱皮させる姿を至近距離で目撃する、極めて濃密で情熱的な映像体験なのです。