サイレント映画黄金期が到達した、圧倒的なスケールの映像美に魂が震えます。主演のフート・ギブソンが、泥臭くも崇高なヒーロー像を体現している点が見逃せません。広大な大地を駆ける馬上の躍動感と、名優たちが織りなす抑制の効いた演技が、叙事詩としての重みを作品に深く刻み込んでいます。
本作が描くのは、時代の荒波に翻弄される人間の矜持です。特にクライマックスの群衆シーンは、現代のCGでは再現できない実写ならではの圧倒的な質量と迫力に満ちています。歴史の奔流の中で散りゆく者たちへの哀悼と、未来を切り拓く意志の強さが、観る者の胸を熱く焦がす至高の西部劇です。