成金趣味の男が紳士へと変貌する様を、これほど情熱的に描いた作品は稀でしょう。スン・ホンレイが魅せる、粗野な男から品格を滲ませる男への鮮やかな変貌は圧巻。彼が放つ圧倒的熱量と、対照的に凛とした美を放つリン・シーレイの静かな演技が交差する瞬間、本作は単なるコメディを超えた極上の人間ドラマへと昇華されます。
本作の真髄は、外見を飾る滑稽さを描きつつ「真の気品」を問う点にあります。虚飾を剥ぎ取った先に残る誠実さこそが人を輝かせるというメッセージが、洗練された映像美と共に響きます。笑いの裏にある人間賛歌に触れる時、誰もが自分を磨くことの尊さを再確認せずにはいられないはずです。