あらすじ
もしも「恋愛」がなかったら、世界はどうなる――?
恋愛感情がないから、独占欲もないし、嫉妬も束縛もない。
特定の相手を決めないから、失恋して傷つくこともないし、いろんな人とセックスだって自由。
でもこの世界にも、恋愛感情を持つ少数派の人間もいて…。
「レンアイ」と呼ばれ、冷たい目を向けられるマイノリティたちは、
周りからの理解の得られなさに苦しみながら葛藤する日々を送る。
主人公の乙葉もそんな「レンアイ」のひとりで…。
ストーリー
作品考察・見どころ
本作の真髄は、インドネシア建国の父スカルノを、神格化された英雄としてではなく、苦悩し葛藤する一人の人間として鮮烈に描き出した点にあります。主演のアリオ・バユが見せる魂の震えるような熱演は、圧倒的なカリスマ性と、独立という重責に揺れる内面の繊細さを見事に共存させています。歴史の奔流に立ち向かう彼の眼差しは、観る者の心に強烈な情熱を打ち込みます。
映像美と演出は、言葉が持つ力、すなわち演説が世界を変える瞬間をドラマチックに切り取っており、静かな対話と激動の情勢が見事なコントラストを成しています。単なる歴史の記録を超え、自由を渇望する人間の尊厳と未来を切り拓くための覚悟を問う本作は、混迷を極める現代を生きる我々にとっても、普遍的な希望の光を投げかけてくれる傑作です。