あらすじ
高校生のあかね(南明奈)が小学生のころ、司法試験に失敗した息子が一家5人を惨殺するというむごい事件が起きる。その後犯人は首つり自殺するが、彼は死の直前の自分の声と少女の声が録音されたカセットテープを遺して逝く。被害者の少女はあかねの小学生のころの親友で、ある日昔から霊感の強かった彼女の前に突然その少女が現れ……。
作品考察・見どころ
本作の最大の魅力は、日常を浸食する生理的な嫌悪感と、不条理な恐怖の造形美にあります。特にタイトルロールである白い老女の異様な佇まいは、観る者の脳裏に焼き付く強烈なアイコンとなっており、バスケットボールを用いた演出が静寂の中に走らせる戦慄は、まさにJホラーの極致と言えるでしょう。逃げ場のない閉塞感の中で増幅していく怨念の連鎖が、観客の心拍数を容赦なく跳ね上げます。
若き日のムロツヨシが放つ異彩を放つ演技や、南明奈が見せる剥き出しの恐怖心も見逃せません。単なる驚かしに終始せず、家族という最小単位のコミュニティが崩壊していく過程に潜む闇を浮き彫りにした本作は、ホラーの枠を超え、人間の業の深さを問いかける残酷な寓話としても秀逸です。絶望の純度を極めたその映像世界は、公開から時を経てもなお、色褪せない衝撃を放ち続けています。
興行成績
興行収入: $1,971,714 (3億円)
※製作費・興行収入はTMDBのデータを参照しています。収支は(興行収入 - 製作費)で算出したFindKey独自の推定値であり、広告宣伝費や諸経費は含まれません (1ドル=150円換算)。