あらすじ
中山昌亮原作のコミックを実写化したホラー。あるバイク事故をきっかけに次々とあらわになる怪異現象の謎を描く。不思議な出来事が頻発する地方都市、富沼市。バイクで事故に遭ってしまった誠二(須賀健太)に助けを求められたバイク便ライダーの巧(浅香航大)。しかし、誠二は医学上は死亡していた。誠二は意識が遠のく中、誠二と巧を遠くから眺める恋人・陽子(石橋杏奈)との出会いを思い出す。その後バイク便ライダーを辞めた巧は、次のアルバイト先で陽子に出会う。
作品考察・見どころ
日常の裂け目に潜む言語化不能な恐怖を、徹底的に視覚化した怪作です。静寂を切り裂いて現れる異形の造形や、不穏な音響効果が、生理的な嫌悪感と抗えない好奇心を同時に刺激します。説明を排した不条理な演出の数々は、観る者の神経を執拗に逆撫でし、脳裏にこびりついて離れない強烈な違和感を見事に構築しています。
石橋杏奈らキャスト陣の、平穏が崩れゆく際の震える演技は、観客を日常のすぐ隣にある狂気へと引きずり込みます。スクリーン越しに突きつけられる「視線」の圧力は、映画という媒体でしか成し得ない圧倒的な没入感を生んでいます。鑑賞後、慣れ親しんだ景色すら恐怖へ変貌させる、この極上の不気味さをぜひ堪能してください。
映画化された原作や関連書籍を読んで、映像との違いや独自の世界観を楽しみましょう。