あらすじ
世界がウエスタンブロックとイースタンブロックに分断された近未来。ミレーヌ・ホフマン=通称0091(ゼロゼロナインワン)は、ウエスタンブロックの特務組織“ゼロゼロ機関”によって作り出されたスパイ・エージェント。幼い頃の記憶を失った彼女は、サイボーグ化された自らの肉体を最大限に活用し、冷酷非情にミッションを遂行していく。ある時、そんな彼女に“Dr.クラインを奪還せよ”という新たな指令が下されるのだったが…。
作品考察・見どころ
坂本浩一監督による研ぎ澄まされたアクション演出が、ヒロインの肉体美と無機質なサイボーグの造形美を見事に融合させています。主演の岩佐真悠子が見せる、哀愁を帯びた眼差しとキレのある立ち回りは、冷徹な暗殺兵器としての宿命と、その奥に隠された人間的な渇望を浮き彫りにし、観る者を深い没入感へと誘います。
本作の真髄は、暴力と官能が背中合わせになった独特の美学にあります。自身の身体すら武器に変えなければ生き延びられない過酷な世界で、孤独な魂が放つ一瞬の輝きが鮮明に描かれています。実写ならではの「痛み」を感じさせる激しい闘いと、切なくも美しい映像世界が、鑑賞後の心に強烈な余韻を残す至高のエンターテインメントです。