本作の真髄は、青春映画の枠組みを根底から覆す過激で色彩豊かなキッチュ・カルチャーの暴走にあります。徹底したナンセンスと毒のあるユーモアで社会の虚飾を撃ち抜く演出は、まさに劇薬。キム・オクビンの圧倒的な存在感とタブーを恐れない表現が、観る者の倫理観を心地よく揺さぶり、剥き出しの解放感を与えてくれます。
原作ウェブトゥーンのシュールな世界観を、実写特有の祝祭的な演出で昇華させた手腕は見事です。平面では表現しきれなかった熱量を帯びた肉体性と映像美の融合は、映画だからこそ到達できた表現の極致。常識を断ち切り、多様性を爆発させるそのエネルギーに、魂が激しく揺さぶられることは間違いありません。