あらすじ
イタリアのジェノバにあるサン・ジョルジョ宮殿で、マルコ・ポーロの書いた旅行記『東方見聞録』の幻の一ページ・アナザーページが発見された。そのアナザーページには、マルコ・ポーロが遺した財宝の在り処が記されているという。いつものように不二子にお願いされてアナザーページを盗むことになったルパンは、難なくサン・ジョルジョ宮殿に侵入するが、そこでルパンは、アナザーページを発見したテオ・アルジェント教授が何者かに殺される瞬間を目の当たりにする。アナザーページを手にサン・ジョルジョ宮殿を脱出するルパンに黒服の集団が襲いかかるが、彼らは突然炎に包まれ消えてしまった。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、歴史の闇に葬られたロマンを追う「知的な冒険心」にあります。マルコ・ポーロの遺した謎という壮大なスケールを背景に、単なる盗みの美学を超えた歴史ミステリーとしての重厚感が全編を貫いています。緻密に構成された伏線と、ルパン一行が世界を股に掛けて疾走する躍動感あふれる演出は、観る者の知的好奇心を強烈に刺激して止みません。
特に注目すべきは、交代して間もないキャスト陣による卓越した演技です。伝統を継承しつつも、沢城みゆき氏らが吹き込む新たな息吹が、不二子や五ェ門といったキャラクターに現代的な艶やかさと深みを与えています。不変の様式美と進化する表現が見事に融合し、シリーズの永続的な生命力を感じさせるエネルギッシュな傑作に仕上がっています。