あらすじ
その昔、水、土、火、気の4つの国で成り立っていた。各国には水、土、火、気のそれぞれの技をあやつるベンダー(使い手)が存在し、彼らベンダーの中で、4つの技をすべて使いこなせる唯一の者が『アバター』と呼ばれていた。アバターによって世界の秩序を保たれ、人々は平和に暮らしていたが、火の王国が他の国を攻撃してからは、世界の秩序は崩れてしまった。アバターだけが世界平和を取り戻すことができるのだが、アバターの後継人はたった12歳の少年アン…。しかも、彼はまだ「気」の技しかマスターしていないのであった…。
作品考察・見どころ
北野武監督が放つ本作は、旧来の時代劇を解体し、リズムと色彩が躍動する唯一無二の娯楽作へと昇華させています。見どころはタップダンスと生活音が共鳴する音楽性と、CGを用いた鮮烈な殺陣の美学です。金髪の市という異形のアイコンを通じ、暴力と芸術が表裏一体となった北野流の死生観が、観る者の五感を激しく揺さぶります。
勝新太郎版の土着的情念という原作の魅力を継承しつつ、映像特有の軽やかさへ転換した点に真価があります。大団円のダンスは物語の因習を打ち破り、理屈を超えた生命の爆発を描き出しました。伝統を突き破るこの挑戦は、映画の可能性を再確認させてくれる映像の奇跡と言えるでしょう。