秋津礼子と丘ナオミという、時代の熱量を体現する二大スターの競演が放つ「剥き出しの生命力」こそが本作の神髄です。信州の情緒豊かな風景を背景に展開されるのは、単なる色物コメディに留まらない、プロフェッショナルとしての矜持を賭けた女たちの激しい火花。高度経済成長期の喧騒の中で、したたかに、そして華やかに生き抜く彼女たちの肉体美と瞬発力のある演技は、観る者の本能をダイレクトに揺さぶります。
特筆すべきは、猥雑な笑いの奥底に流れる、社会の周縁で輝く者たちへの温かな眼差しです。高橋明が添える絶妙なスパイスが、物語に泥臭い人間味とリズムを与え、理屈を超えた圧倒的な多幸感を創出しています。洗練とは無縁の、泥の中でもがきながら踊り続けるような泥臭い人間賛歌。これこそが、現代の映像作品が失ってしまった「生への執着」と「無敵の開放感」を体感させてくれる、唯一無二の見どころと言えるでしょう。