静謐な尼寺という聖なる空間に、抑えきれない情念が入り混じる背徳的な美しさが本作の真髄です。中島貞夫監督の耽美な演出は、戒律に抗う女性たちの本能を鮮烈に描き出し、単なる官能美を超えた深淵な人間賛歌へと昇華させています。画面に漂う湿り気を帯びた空気感と、雪のような白装束のコントラストが、観る者の視覚を陶酔させます。
富司純子が魅せる気品ある孤独と、大原麗子の透明感、そして津川雅彦の放つ色香が火花を散らす瞬間、魂の叫びが溢れ出します。抑圧された生への渇望を、これほどまでに美しく残酷に切り取った映像体験は、今なお色褪せない衝撃を放っています。