あらすじ
昼はオフィスで真面目に働く美人OL。しかし、彼女は夜になると街に繰り出し、ドラッグとセックスに溺れていく。そして、ストリートには危ないジャンキーがうごめいていた…。都市のある1日のありさまを二つの独立した物語と盲目の老女の物語で紡ぎ出す。
作品考察・見どころ
山本政志監督が描く本作は、九十年代の東京が抱く歪な熱量と、そこに蠢く人々の剥き出しの生を捉えた傑作です。津田寛治や古田新太ら名優たちが放つ初期の危うい色気と、非日常が日常に侵食していくスリリングな演出は、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。都会の片隅で使い捨てられる命が、刹那的な輝きを放つ瞬間の美しさは圧巻です。
人種や言語の壁を越え、混沌とした街のノイズをそのまま焼き付けたかのような生々しさは、現代の映画にはない野蛮な生命力に満ちています。絶望の中に響く「今、ここにある命」の叫び。その鮮烈なメッセージは、時を経てもなお色褪せることなく、私たちの内側に眠る野生を呼び覚ますような強烈な衝撃を与えてくれます。