あらすじ
依頼者たちに代わって謝ることで、彼らが抱える多種多彩なトラブルを収束する東京謝罪センター所長、黒島譲(阿部サダヲ)。ヤクザの車と追突事故を起こし、法外な賠償金の支払いを迫られていた帰国子女・典子(井上真央)は、彼に助けられたのがきっかけでセンターのアシスタントとなる。二人は、セクハラで窮地に陥った下着メーカー社員の沼田(岡田将生)、あるエキストラの起用で外交問題を起こしてしまった映画プロデューサー・和田(荒川良々)など、さまざまな顧客に降り掛かる問題を謝罪で解決していく。
作品考察・見どころ
謝罪という極めて日本的な行為を究極のエンターテインメントへと昇華させた本作の真髄は、宮藤官九郎による痛烈な社会風刺と、阿部サダヲの爆発的な熱演の融合にあります。単なるコメディの枠を超え、形式的な礼儀の裏側に潜む人間の傲慢さや滑稽さを、スピード感あふれる演出で鮮やかに暴き出す手腕は見事というほかありません。
物語を彩る豪華キャスト陣のアンサンブルも圧巻です。一つ一つのエピソードが連鎖し、やがて国家を揺るがす事態へと発展していく壮大なカタルシスは、映像表現ならではの躍動感に満ちています。土下座の先にある許しの本質を問い直すその鋭い視線は、観る者の心に、笑いと共に深い余韻を刻み込むことでしょう。