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本作の魅力は、イギリス流の洗練された機知と、異国の地で揺れ動く若者たちの情熱が完璧に融合している点にあります。主演のレイ・ミランドが見せる軽妙な演技は、コメディとしての品位を保ちつつ、恋に翻弄される人間の滑稽さを鮮やかに描き出しました。台詞の応酬から生まれる心地よいリズムは、観る者を戦前の優雅で少し皮肉な世界観へと瞬時に誘います。 劇作家テレンス・ラティガンの戯曲を映画化した本作は、舞台特有の濃密な対話を活かしつつ、映像ならではの瑞々しい情緒を加味することに成功しました。クローズアップが捉える揺れ動く視線や、異国の光を想起させる開放的な演出は、舞台の制約を超えた至福の解放感をもたらします。言葉の壁を越えて展開される普遍的な駆け引きに、思わず心躍る極上の喜劇です。
監督: Anthony Asquith
脚本: Ian Dalrymple / Terence Rattigan / Anatole de Grunwald
制作: Mario Zampi
撮影監督: Bernard Knowles
制作会社: Two Cities Films