本作の本質は、香港喜劇の黄金期を象徴するシリーズの魂を継承しつつ、現代的な感性を融合させた点にあります。二枚目俳優の古天樂がイメージを覆すコミカルな演技で新境地を拓き、コメディの女王・吳君如との化学反応で予測不能な笑いを生み出す様は圧巻。芸達者なキャスト陣が織りなすアンサンブルは、まさに映像でしか味わえない贅沢な時間です。
単なるドタバタ劇に留まらず、不器用な愛や家族の絆という普遍的テーマを、祝祭感溢れる演出で描き切っています。ナンセンスなユーモアと多幸感に満ちた物語は、観る者の心を理屈抜きで解放し、明日への活力を与えてくれるでしょう。これぞ娯楽映画の真骨頂というべき、眩いばかりの生命力に溢れた一作です。