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本作の最大の魅力は、名優ローレンス・オリヴィエが演じる異邦人の視点を通じ、英国特有の風習や国民性を、皮肉と慈愛に満ちたユーモアで鮮やかに再定義した点にあります。異文化の衝突が生む微細なズレをコメディとして昇華させつつ、その奥底に流れる深い人間愛を丁寧に掬い上げる演出は、まさにアンソニー・アスクィス監督の真骨頂と言えるでしょう。 映像が捉えるのは、戦時下という緊迫した時代背景をも包み込む、静かなる団結の美しさです。ロマンスの機微と知的な会話劇を交錯させながら、異なる価値観を持つ者同士が互いを受け入れ、歩み寄ることの尊さを情熱的に問いかけています。他者への寛容さが生む連帯の希望を、これほどまでに気品高く描き切った作品は他に類を見ません。
監督: Anthony Asquith
脚本: Anatole de Grunwald
音楽: Nicholas Brodszky
制作: Anatole de Grunwald
撮影監督: Bernard Knowles
制作会社: The Rank Organisation