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木下惠介監督の才気がほとばしる本作は、全編にわたる大胆な斜め構図が、戦後日本の混沌と滑稽さを鮮烈に写し出しています。高峰秀子演じるカルメンの「純真さ」は、高尚な思想を語る大人たちの欺瞞を鮮やかに暴きます。彼女の突き抜けた明るさが、観る者の心に痛快な解放感をもたらします。 喜劇の形を借りて鋭い社会批判を内包する演出は、まさに映像魔術です。虚飾を脱ぎ捨て、ただ純粋に生を肯定するヒロインの姿は、現代の私たちに「本当の気高さ」を問いかけます。溢れ出す圧倒的なエネルギーに、魂が激しく揺さぶられる傑作です。
監督: 木下惠介
脚本: 木下惠介
音楽: 黛敏郎 / 木下忠司
制作: Takeshi Ogura
撮影監督: 楠田浩之
制作会社: Shochiku