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日本アニメーションの黎明期を飾る本作は、切り紙を用いた独特の技法が放つ、素朴ながらも力強い躍動感に満ちています。百余年前の表現とは信じがたいほどキャラクターの動きには愛嬌があり、映像が動くことへの根源的な歓喜が画面から溢れ出しています。静止画にはない、時間が流れる芸術としての息吹を、私たちはこの数分間に目撃するのです。 武士の面目を逆手に取った痛烈な風刺は、時代を超えて観客の心を射抜きます。切れ味の悪い刀に翻弄される滑稽な姿は、権威への皮肉や人間の不完全さを鮮やかに描き出し、セリフに頼らずとも伝わる表現の奥深さに圧倒されます。アニメの原点にして娯楽の真髄が凝縮された、映画史に刻まれるべき情熱的な一作です。
監督: 幸内純一
制作: Kisaburo Kobayashi
制作会社: Kobayashi Shokai