本作は、高度経済成長の影で歪む社会に対し、行き場のない破壊衝動を爆発させる若者たちの純粋で危うい肖像を切り取っています。鈴木清順監督の既成の秩序を嘲笑うアヴァンギャルドな感性と、モノクロ画面から滴り落ちるような焦燥感が心に突き刺さります。正気と狂気の境界が消失した時代の空気そのものが、映像の端々にまで濃密に充満しています。
主演の川地民夫が放つ野獣のような凶暴さと、若き日の吉永小百合が見せる繊細な輝きの対比は圧巻です。剥き出しの生を追求した末の虚無を鮮烈に描き出した本作は、今なお色褪せない衝撃を放っています。出口のない闇を疾走する彼らの姿は、現代の我々の魂をも激しく揺さぶり、真の自由を問いかけてくる傑作です。