

うちのふざけたやつ
あらすじ
母は、桃園航空城計画による立ち退きと移転を目前にした沙崙の実家を残して突然この世を去った。しかしその不在のなかで、家族の秩序はむしろ安定し、どこか「幸せ」にさえ見えた。その言葉にしがたい微妙な感覚に突き動かされ、監督は消えゆく実家へ何度も足を運び、過去を手放そうとする父や弟たちを半ば強引に連れ戻していく。 撮る者と撮られる者の境界が揺らぐなか、家族それぞれの「別れ」に対する温度差が少しずつ浮かび上がり、長く抑え込まれてきた過去が静かに滲み出していく。監督は問い続ける――これは記憶を留めようとする行為なのか、それとも自らを終わりなき喪失の輪廻へ閉じ込めているだけなのか。
スタッフ・制作会社
監督: 簡嫚君
制作: Tseng Wen-chen