本作の核は、アーサー・アスキーという不世出のコメディアンが放つ、爆発的な即興性と身体能力にあります。リチャード・マードックらとの絶妙なアンサンブルは、古典的な女装劇に現代的なリズムと狂騒を吹き込みました。単なる滑稽さを超え、演者の個性がキャラクターを飲み込んでいく様は、まさに圧巻の一言です。
有名な舞台劇を原作としながら、映像化に際しては「動」の魅力を最大限に引き出しています。舞台という閉鎖空間から解き放たれ、カメラの向こう側を意識したアスキー独自の芸風が加わったことで、原作以上の躍動感と親しみやすさが生まれました。時代を超えて愛される、笑いの純粋なエネルギーに満ちた傑作です。