愛という狂気的な熱量を、ドラマとコメディの境界線で描く本作は、人間の滑稽さと愛おしさを同時に突きつける傑作です。北欧的な叙情性と感情の爆発が同居する演出は、観る者の情熱を激しく揺さぶります。言葉にできない渇望が、静謐な映像によって雄弁に語られる瞬間こそ、映画というメディアが持つ表現の極致と言えるでしょう。
理性を超えた衝動を単なる喜劇に留めず、深い実存的な問いへと昇華させている点が見事です。不器用な魂がぶつかり合う中で放たれる光は、日常で忘れかけた生命力を鮮烈に呼び覚まします。生を肯定する圧倒的なエネルギーと人間賛歌の響きに、観客は心地よい酩酊感を覚えるに違いありません。