あらすじ
竜二が検察官の職を追われるきっかけとなった、5年前の西大阪都市開発事業をめぐる汚職事件の重要参考人・池山和雄と因縁の再会を果たした竜二は、池山を法廷へ引きずりだそうとするが捜査は難航。しかしアパートの立ち退き問題に端を発した社会福祉詐欺事件の真相究明の過程で、5年前の汚職事件の鍵を握る日雇い労働者・大西と出会う。11年前に大西の息子が、当時企業舎弟であった池山が絡んだ採石場で不審な事故死を遂げていた。
11年前の事件から5年前の汚職事件解決の糸口を探り当てた竜二だが…。
作品考察・見どころ
竹内力が体現する「法の裏側」で戦う男の凄みと、浪速という街が持つ泥臭い人間味が、これ以上ない純度で融合しています。静かに燃えるような眼光で不条理を射抜く竹内の演技は、単なる勧善懲悪を超えた孤独なヒーロー像を確立しており、桂ざこばや鶴見辰吾といった名優陣との魂のぶつかり合いが、作品に類稀な重厚感を与えています。
本作の神髄は、法廷という冷徹な制度の限界に対し、あえて「情」という武器で挑む泥臭い交渉術にあります。理屈では割り切れない人間の業や哀しみを救い上げようとするその姿勢は、観る者に真の正義とは何かを問いかけます。剥き出しの感情が交錯する中で描かれる、泥の中から救いを見出すような物語は、観客の胸を熱く焦がすことでしょう。