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本作の真髄は、加害者の内面を安易に言葉で語るのではなく、彼が目にした風景の集積のみで人間を浮き彫りにしようとする風景論の徹底にあります。映し出される没個性的な街並みは、その淡々とした連なりによって、逃れられない社会構造の閉塞感と冷徹な権力の気配を劇的に剥き出しにしていきます。 不在の主役を追体験させるこの過激な演出は、観客の想像力を極限まで刺激します。何気ない景色の中に潜む凶暴なまでの疎外感を見出したとき、私たちは加害者の視座を強制的に共有させられ、この均質化された風景こそが真の主犯であるという戦慄の真実を突きつけられるのです。映画史を揺るがす、挑発的な傑作です。
監督: 足立正生
脚本: 足立正生
音楽: Mototeru Takagi / Masahiko Togashi
制作: 足立正生 / 若松孝二 / 佐々木守