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成瀬巳喜男監督の繊細な筆致が、夫婦という絆の皮肉と残酷さを浮き彫りにします。山田五十鈴が体現する、諦念と矜持が入り混じった女性像は圧巻です。おしどりという名に反する冷え切った日常が、静かなショットの積み重ねで描かれ、観る者の胸に深く突き刺さります。 上原謙の優柔不断さと、若き仲代達矢が放つ異質な熱量が、停滞した関係性に鋭い亀裂を入れます。言葉以上に視線や空間の使い方が雄弁に物語る、映像美の極致。愛が形骸化した先にある人間の孤独を、これほどまでに気高く、かつ無慈悲に描いた傑作は他にありません。
監督: 木村恵吾
脚本: Yoshitomo nagase / 舟橋聖一
音楽: 塚原晢夫
制作会社: TOHO