台湾映画の黄金期を象徴する本作は、土着的な笑いの裏に鋭利な人間洞察を秘めた傑作です。奇想天外な設定を借りて描き出されるのは、男性性という虚飾の脆さ。主演の陸小芬が見せる圧倒的な包容力は、滑稽な状況に置かれた人々の哀愁を、崇高なヒューマンドラマへと昇華させています。
閉鎖的な島を舞台に、伝統と近代化の衝突を鮮烈に際立たせた演出は圧巻です。肉体的な欠落を通じて「人間の真の尊厳」を問いかける本作は、観る者の価値観を根底から揺さぶります。爆笑の先に待ち受ける、人間の根源的な美しさに触れるような深遠な感動は、まさに映画でしか味わえない至高の体験です。