本作が放つ最大の魔力は、冷徹な殺しの世界と情熱的なアルゼンチンの風土が交錯する、ヒリつくような緊張感にあります。タイトルの通り、生と死、愛と裏切りが常に表裏一体となって踊り続ける様は、まさに息の詰まるような「死の舞踏」です。ドン・ストラウドの硬派な佇まいが、逃れられない運命の渦を一層際立たせ、観客を予測不能な闇の深淵へと誘います。
単なるスリラーの枠を超え、プロフェッショナリズムと抑えきれない人間的感情の葛藤を、影を効果的に使った映像美で描き出しています。暴力の静寂と、その裏に潜む狂おしいまでの執着心が観る者の心を激しく揺さぶります。全編に漂う、いつ崩れるとも知れない危うい美学こそが、この映画を忘れがたい異色の傑作へと押し上げているのです。