1914年という映画黎明期に製作された本作の真の魅力は、静寂の中に迸る早川雪洲の圧倒的な存在感にあります。異文化間の愛をテーマに据えながら、当時のハリウッドが抱いていた東洋への神秘性と、抗い難い運命に立ち向かう人間の尊厳を、重厚なドラマツルギーで描き出しています。
特に特筆すべきは、実生活でも伴侶であった鶴青木との息を呑むようなアンサンブルです。古い因習や天災という巨大な力に抗い、愛を貫こうとする彼らの切実な眼差しは、言葉を超えたエモーションを観る者の心に深く刻みます。視覚効果の限界に挑んだスペクタクルな映像美も、愛の純粋さを際立たせる見事な演出として昇華されています。