日本映画黎明期に産み落とされた本作は、活動写真が演劇の模倣を脱ぎ捨て、純粋な映像芸術へと昇華しようとする気概に満ち溢れています。トーマス・栗原による革新的な演出は、静止した絵画のような美しさと、生命の躍動を捉える動的なカメラワークを融合させ、観る者の視覚に強烈な原始のエネルギーを訴えかけます。
主演の花柳はるみが魅せる繊細かつ力強い演技は、言葉を超えて人間の内面に潜む情念をあぶり出します。収穫という自然の営みを通じ、運命に抗いながらも生を肯定しようとする人間の本質的な力強さが、光と影のコントラストによって鮮烈に描き出されています。百年の時を超えてなお色褪せない、映像表現の原点にして頂点とも言える魂の記録です。