本作の真髄は、海江田四郎という絶対的カリスマを体現した大沢たかおの圧倒的な静の演技と、極限の閉鎖空間が生む濃密な心理戦にあります。核という強大な力で平和を問う挑発的な哲学が、極寒の北極海を舞台に、国家の枠組みを超えた普遍的なメッセージとして魂を揺さぶります。
伝説的コミックの実写化として、最新VFXと重厚な音響が、原作の紙面では不可能だった潜水艦の息遣いを見事に具現化しました。不可視の深海で繰り広げられる音の攻防は、映像ならではの臨場感で観客を戦慄させ、原作の持つ壮大なスケールを五感に訴えかける極上のエンターテインメントへと昇華させています。