本作の真髄は、軍隊という規律に縛られた硬質な空間と、そこで芽生える制御不能な恋心との鮮やかなコントラストにあります。アナスタシア・ザドロズナヤが体現する、強さと脆さを併せ持つヒロインの存在感は圧倒的で、彼女の一挙手一投足が物語に瑞々しい緊張感と上質なユーモアを吹き込んでいます。
タイトルの通り「武装解除」された心の本質を突く演出が秀逸です。どんなに訓練された兵士であっても、愛の前では一人の人間として無防備にならざるを得ないという普遍的なメッセージが、軽妙なコメディの枠組みの中で力強く描き出されています。感情の機微を丁寧に拾い上げる映像美が、観る者の心に温かな余韻を残す珠玉の一作です。