長門裕之、津川雅彦兄弟と父・沢村国太郎が初共演。栄華を誇った平安京を舞台に、若武者兄弟が親の仇を討つため大活躍する痛快篇。雑誌「平凡」連載の大林清原作小説を映画化した、日活初の総天然色大型映画。
長門裕之と津川雅彦という、実の兄弟が放つ凄まじい熱量が本作の真髄です。若さゆえの焦燥と、互いを意識し合う剥き出しのライバル心がスクリーン越しに火花を散らします。そこに浅丘ルリ子の瑞々しい美しさが加わることで、荒々しい物語に抒情的な光が差し込み、青春の危うさと輝きが見事に結晶化されています。 月光を効果的に配したスタイリッシュな映像美は、まさに若武者たちの揺れ動く内面を象徴しています。伝統を打ち破ろうとする大胆な演出は、アイデンティティを求める魂の叫びを鮮烈に描き出し、今なお色褪せないモダンな感性を放っています。銀幕に刻まれた圧倒的なエネルギーに、観る者は心奪われるに違いありません。
監督: 冬島泰三
脚本: 八尋不二 / Kiyoshi Obayashi
音楽: 渡邊浦人
制作会社: Nikkatsu Corporation