あらすじ
5歳の娘・芽衣を亡くした鈴木佳恵と夫・忠彦。悲しみに暮れる佳恵は、骨とう市で見つけた、芽衣によく似た愛らしい人形をかわいがり、元気を取り戻していく。だが、佳恵と忠彦の間に新たな娘・真衣が生まれると、2人は人形に心を向けなくなり…。
作品考察・見どころ
本作の白眉は、無機質な美しさが孕む静かなる狂気の視覚化にあります。長澤まさみが体現する、人形のように空虚でありながら底知れぬ情念を秘めた瞳の演技は圧巻です。瀬戸康史の危うい存在感と田中哲司の重厚な怪演が重なり合い、観客を逃げ場のない閉塞感へと誘います。徹底して作り込まれた美術が、単なるホラーを超えた芸術的深みをもたらしています。
活字で描かれた緻密な心理描写を、映像ならではの色彩設計と不穏な間合いで再構築した手腕も見事です。原作が持つ内面的な恐怖を、映画は視覚的な暗喩へと大胆に変換することで、読者の想像を超えた直感的な戦慄を突きつけます。メディアの枠を越え、物語の核心にある人間の業が生々しく剥き出しにされる様は、映像表現でしか到達し得ない凄みに満ちています。
興行成績
興行収入: $11,547,839 (17億円)
※製作費・興行収入はTMDBのデータを参照しています。収支は(興行収入 - 製作費)で算出したFindKey独自の推定値であり、広告宣伝費や諸経費は含まれません (1ドル=150円換算)。