本作の真髄は、モキュメンタリー手法により虚構と現実の境界を消失させた圧倒的ライブ感にあります。ヘッドバンガー文化への愛と皮肉が入り混じった演出は、コメディを超え、魂を揺さぶる剥き出しのエネルギーを放っています。荒々しい映像美が、かえって彼らの「今を生きる」熱量をダイレクトに伝えます。
ポール・スペンスらの演技は、役作りを超えた「生き様」そのものです。不条理な運命に立ち向かう「Give'r」精神。その泥臭くも純粋なメッセージは、鑑賞後に不思議な充足感と、明日を生き抜くための無謀な勇気を与えてくれるはずです。