本作は、デジタルな繋がりが溢れる現代で「愛の真実」を軽妙かつ叙情的に問い直す傑作です。モス・パティパーンの円熟味とアオム・スシャーの瑞々しい存在感が化学反応を起こし、単なる恋愛劇を超えた心の機微を描き出しています。画面越しの「いいね」という軽い肯定が真実の「愛」へと昇華していく過程を、色彩豊かな映像美で包み込んだ演出が実に見事です。
恋に臆病な大人が直面する葛藤を、コメディの皮を被せつつ鋭く突くメッセージ性も秀逸です。便利すぎる世の中で不器用に向き合う尊さが、観る者の心に温かな灯をともします。SNSの通知音よりも隣にいる人の鼓動に耳を澄ませたくなる、情熱と多幸感に満ちた愛のバイブルです。