岡本喜八監督の才気がほとばしる本作は、従来の重苦しい戦争映画の概念を根底から覆す「活劇」としての悦びに満ちています。ウェスタンを彷彿とさせる乾いたニヒリズムと、小気味よいテンポで展開するカッティングの妙は、公開から年月を経た今なお鮮烈な刺激を放っています。軍隊という巨大組織の欺瞞を、一癖も二癖もあるアウトローたちの視点からシニカルに笑い飛ばす快感こそが、本作の真骨頂と言えるでしょう。
主演の佐藤允が見せる野性味溢れる存在感は圧倒的で、型破りな男たちが織りなす群像劇に強烈な生命力を吹き込んでいます。戦時下の不条理を単なる悲劇に留めず、どん底でしぶとく生き抜く人間のエゴイズムと美学を、極上のエンターテインメントへと昇華させた手腕は見事です。既存の価値観を破壊し、自由を謳歌しようとする彼らの姿は、現代を生きる我々の魂をも熱く揺さぶります。