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アルゼンチンの伝説的ボクサー、カルロス・モンソンの光と影を、容赦ないリアリズムで切り出した本作の魅力は、単なる成功譚に留まらない「人間の多面性」の活写にあります。リング上での圧倒的なカリスマ性と、私生活に潜む制御不能な暴力性。ドキュメンタリーならではの生々しい記録映像は、英雄が怪物へと変貌していく過程を静かに、かつ情熱的に問いかけてきます。 本作が突きつけるのは、栄光の影に隠された孤独と、逃れられない運命の残酷さです。華やかな時代背景とは対照的な、一人の男の魂の崩壊を追う演出は、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。究極の強さを手に入れた者が最後に見た景色とは何か。その真実を追求する映像美は、まさに圧巻の一言に尽きます。
監督: Julio Toledo
制作会社: Instituto de cine UNL