本作は単なる公衆衛生の記録を超え、戦後日本が抱いた近代化への猛烈な渇望を銀幕に刻みつけた記念碑的作品です。人々の瞳に宿る熱量と、集団が一丸となって目標へ突き進む姿は、ドキュメンタリーという枠組みを軽々と飛び越え、圧倒的な生命の躍動を私たちに突きつけます。
特筆すべきは、執拗なまでの生活描写が生むリアルな手触りです。個人の意識変革が社会全体を塗り替えていく過程を、冷徹かつ情熱的なカメラワークで捉えきっています。過去の記録としてではなく、人間の意志が環境を凌駕する瞬間の美しさを描いた、普遍的な人間賛歌として今なお鮮烈な光を放っています。