本作は、ニュージーランドという孤立した島々が辿った壮大な進化の軌跡を、息を呑むような映像美で描き出しています。ピーター・エリオットの重厚なナレーションは、視聴者を数千万年前の原始の世界へと誘い、時の旅人になったかのような没入感を与えてくれます。単なる自然紹介に留まらない、地球の鼓動を伝える演出が極めて秀逸です。
特筆すべきは、独自に進化した生命たちの「生存の意志」を捉えた視点です。外敵のいない楽園で育まれた奇跡の生態系が、いかに繊細で尊いかを、レンズは情熱的に訴えかけます。失われゆく原始の記憶を鮮烈に映像に刻むことで、現代文明と自然の在り方を深く問い直させる、魂を揺さぶるドキュメンタリーの傑作といえるでしょう。