あらすじ
逆境の中にあってもたくましく生きていく女性の姿を、「イゴールの約束」のダルデンヌ兄弟が描いた作品。キャンプ場のトレーラーハウスで酒浸りの母と暮らす少女ロゼッタ。ある日、彼女は理由もなく職場をクビになってしまう。ロゼッタは厳しい社会の現実にぶつかりながらも必死で新しい仕事を探しつづけるのだが……。99年のカンヌ映画祭でパルムドールと主演女優賞を受賞。
作品考察・見どころ
ダルデンヌ兄弟の徹底したリアリズムが、観る者の呼吸を奪います。手持ちカメラが捉える主人公ロゼッタの背中は、単なる映像を超えた切迫感を放ち、生きるための労働が個人の尊厳に直結する残酷な現実を突きつけます。余計なBGMを排し、彼女の荒い息遣いと足音だけが響く演出は、観客を彼女の戦場へと引きずり込む圧倒的な没入感を生んでいます。
主演のエミリー・ドゥケンヌの演技は、もはや演技の域を超えた野生的な生命力に満ちています。泥を這いつくばってでも普通の生活を求めるその執念は、現代社会が忘れた生存の本能を呼び覚まします。他者を蹴落としてでも生き抜くべきかという倫理的葛藤を、冷徹かつ情熱的に描き切った本作は、単なる社会派ドラマに留まらない、魂の叫びそのものです。
興行成績
興行収入: $266,665 (0億円)
※製作費・興行収入はTMDBのデータを参照しています。収支は(興行収入 - 製作費)で算出したFindKey独自の推定値であり、広告宣伝費や諸経費は含まれません (1ドル=150円換算)。