昭和30年の浅草界隈。テキヤの菊水一家と勢力を伸ばしてきた悪徳非道の源田一家の壮絶な縄張り争いを、義理人情のドラマとともに描き出す。菅原文太主演による仁侠アクション・シリーズの記念すべき第1作。
菅原文太という不世出のスターが放つ、ギラついた野性と色気が全編を貫いています。後の実録路線とは一線を画す、陽気で威勢の良いテキヤという稼業の美学が、鈴木則文監督のダイナミックな演出によって見事に昇華されており、流麗な啖呵売のキレと、その裏に秘めた熱い情熱が観る者の心を掴んで離しません。 義理人情の狭間で揺れる男たちのドラマは、単なるアクションを超えた深い人間賛歌です。待田京介との絶妙なコンビネーションが、黄金期の東映映画らしい華やかさと躍動感を添えています。時代の荒波に抗いながら己の矜持を貫き通す、不器用な男たちの純粋な生き様こそ、本作が放つ本質的で不変の輝きと言えるでしょう。
監督: 鈴木則文
脚本: 村尾昭
音楽: 菊池俊輔
制作会社: Toei Company