本作の真髄は、権力に魅入られた人間の剥き出しの葛藤と執着を鮮烈に描いた点にあります。ジョン・マホーニーの老練な演技と、グリフィン・ダン、ピーター・ギャラガーが放つ野心の火花。政治という劇場の裏で、個人の倫理が磨耗していく普遍的な命題が、緊迫感溢れる演出で浮き彫りにされています。
緻密な対話劇は、言葉が武器となり、時に己を滅ぼす凶器へと変わる瞬間を美しく残酷に捉えています。華やかな表舞台の裏に潜む冷徹な決断の数々。それらが積み重なり、観る者の価値観を揺さぶる巨大な地滑りとなって押し寄せる、大人のための心理ドラマの傑作です。