刑事という枠組みを借り、人間の狂気と滑稽さを増幅させた実験的精神こそが本作の真髄です。低予算ゆえの生々しい映像と、ホラーとコメディが渾然一体となった予測不能な演出は、観る者の倫理観を心地よく揺さぶります。ジャンルの境界を軽やかに飛び越えるその姿勢は、まさに映像のテロリズムとも呼べる衝撃を秘めています。
デモ田中や森達也ら、異才を放つキャスト陣の佇まいも圧巻です。特に森達也の存在は、フィクションと現実の境界を曖昧にし、作品に奇妙な説得力を与えています。常識を脱ぎ捨てた彼らの怪演は、単なるパロディを超え、映画表現が持つ原初的な解放感を私たちに突きつけてくるのです。