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本作は東宝「血を吸う」シリーズの白眉であり、和製ゴシックホラーの至宝です。最大の魅力は、岸田森が体現する圧倒的な吸血鬼像にあります。静謐さと狂気を孕んだその佇まいは、見る者の背筋を凍らせる妖艶なカリスマ性を放ち、日本の風景の中に西洋的な耽美さを完璧に融合させています。 黒沢年雄の動的な熱演や、田中邦衛が醸し出す不穏な空気も、単なる恐怖劇を超えた深みを与えています。血という根源的な象徴を通し、人間のエゴや底知れぬ情念を炙り出す演出は実に秀逸。計算し尽くされた色彩と映像美が、観る者を逃れられない悪夢へと誘う情熱的な一作です。
監督: 山本迪夫
脚本: Bram Stoker / 小川英 / Masaru Takesue
音楽: 眞鍋理一郎
制作: 田中文雄
撮影監督: 原一民
制作会社: Toho Eizo Bijutsu / TOHO