この映画は、初恋という個人的感情を、独創的演出で社会全体への賛歌へと昇華させた傑作です。自身の半生を猛烈なスピードで回想する構成は、生命の輝きを凝縮した小冊子を捲るような高揚感をもたらします。ポップな映像の裏には、分断された社会に一石を投じる強烈なメッセージが潜んでおり、観る者の心を激しく揺さぶります。
若き俳優陣の瑞々しい演技は、宗教やカーストの壁を軽やかに超える愛の純粋さを体現しています。コメディの軽妙さを保ちながら、最後には人間への深い肯定と平和への祈りへと着地する手腕は見事です。理屈抜きで魂を震わせる、情熱的でいてどこまでも温かい、現代にこそ必要な究極の人間ドラマがここにあります。