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斎藤耕一監督が捉えた雪の津軽は、人物たちの情念を炙り出す鏡のようです。荒ぶる海と三味線の激越な音色は、理性を剥ぎ取り本能をむき出しにします。映像と音が一体となり、観る者の皮膚感覚にまで訴えかけてくる圧倒的なエネルギーこそが、本作の真骨頂と言えるでしょう。 江波杏子の凄絶な演技は圧巻です。宿命に飲み込まれながらも生の実感をもがき求める姿は、生の根源的な荒々しさを突きつけます。刹那的な情愛が美しくも冷徹なカメラワークで昇華され、心に消えない火傷を残す、日本映画史に残るべき情熱的な一本です。
監督: 斎藤耕一
脚本: 中島丈博 / 斎藤耕一
音楽: 高橋竹山 / 若美家五郎
制作: 多賀祥介 / 島田昭彦
撮影監督: 坂本典隆
制作会社: Art Theatre Guild / TOHO