ジュリー・テイモアという稀代の演出家が、音楽を視覚化するという難事業に挑む姿は、一つの崇高な芸術論として結実しています。単なる記録を超え、文字通りゼロから宇宙を創り出すような創造の苦しみと歓喜を、剥き出しの情熱で描き出している点が本作の本質的な魅力です。
ジム・スタージェスらキャストが音楽に魂を吹き込み、幻惑的な映像美へと昇華させていくプロセスは、観る者の感性を激しく刺激します。表現することの純粋な意義を問いかける本作は、クリエイティビティの深淵を覗かせる真実の記録であり、すべての表現者へ捧げられた熱い讃歌と言えるでしょう。